こんばんは、スタッフのUです。
私は元々中学受験の進学塾の算数科講師をしていましたが、
指導している中では後々まで強烈な記憶として残るような出来事が起きたりします。
そのうちの一つは生徒による誤答。
テストの文章題などで、
常識的に考えればあり得ないような答えを平気で書く生徒が後を絶たないのです。
例えば
「このときAさんの歩く速さは分速何mですか。」→生徒の答え「分速2m」(亀か)
「このときAさんとBさんの家の間は何km離れていますか。」→生徒の答え「500km」(大阪-東京間ですな)
「このときミカン1個の値段を求めなさい。」→生徒の答え「2500円」(どこのインフレ国家ですか)
「このような3桁の数の十の位の数を求めなさい。」→生徒の答え「13」(十の位の数だってば)
「このときできた食塩水の濃度を求めなさい。」→生徒の答え「65%」(食塩水としてはありえない濃度です)
などなど。
どれも常識的に考えればおかしな答えなのですが、
とりあえず答えを出すことに精一杯になると、
答えが出たことに一安心して、その答えが非常識なことになかなか気づかないのですね。
なので私はよく生徒たちに
「答えを出した後、それが常識的におかしくないかをチェックする作業をしましょう」
と促して、その作業のことを「常識チェック」と呼んでいました。
あれは私がコース長を務めていた某R中学受験コースでの中学受験間際のこと。
生徒はその中学の入試問題の過去問をやり込む時期にきており、
明けても暮れてもテスト、テスト…でひたすら実践的な演習を重ねていました。
そのコースの中にケアレスミスが絶えないKという子がおり、
Kは、実力的にはR中学に通るだけの実力が十分にありながら、
逆にいったんミスをしだすと次から次へとミスをするという不安要素がありました。
そこである日、過去問を生徒たちに解かせる前にKに
「なぁ、K。お前、ミスさえせんかったら十分通るねん。
とりあえず今からやるこのテスト、『常識チェック』だけはちゃんとしような。
文章題の内容からしてありえない答えを書いていないか、それだけはチェックしよう。
えぇか?」
というと、いつものぼんやりした調子で「うん、わかったぁ」と答えるK。
1時間のテストを終えて答案を回収し講師室でKの答案を見ると、
正解が「36歳」のところに「6歳」という答えが書かれている。
問題用紙を改めて見返すと、それは年齢算の問題で、
Kが「6歳」と書いたところの設問は、
「このときお父さんの現在の年齢を求めなさい。」
この国ではどんな法律の網目をくぐっても「6歳のお父さん」は不可能です!!
「ダメだこりゃ…」と思って講師室で全身脱力したのでした。
(ちなみにKはその後無事にR中学に合格しました)
人間誰しもミスはするものの、ちょっとしたセルフチェックの意識を持つだけで減らせるミスもあります。
普段の仕事の中でも『常識チェック』の意識をもっていきたいものです。
私は先日インフルエンザにかかり(それも今流行っているB型でなく下火気味のA型)
5日間自宅謹慎しておりました。
鼻うがいなど、それなりに呼吸器ケアをしっかりしていたつもりだったのですが、一体どこでかかったんだろう…。
皆さんもくれぐれもお気をつけください。

