こんばんは、スタッフのUです。
今日こんなニュースを見かけました。
「エルニーニョ現象 終息とみられる」夏は高温予想 気象庁 | NHK
エルニーニョ現象は、太平洋の中部から南米ペルー沖にかけて、海面水温が平年よりも上がる現象のことで、一度発生すると半年から1 年ほど続きます。
このエルニーニョ現象が昨年の春から続いていたのですが、最新の観測で海面水温が下がっているということで、昨日気象庁がエルニーニョ現象が終息したと見られる旨を発表したようです。そして、夏から秋にかけてはラニーニャ現象(エルニーニョ現象の逆で、太平洋中部から南米沖の海水温が通常より低くなる現象)が起きる可能性もあるようです。
エルニーニョが終息、秋にラニーニャで猛暑か 気象庁 | 日本経済新聞
こんな、日本から遠く離れた海の水温の情報がなぜ日本でニュースになるかといえば、エルニーニョ現象もラニーニャ現象もいずれも異常気象の原因となることが知られているためです。エルニーニョ現象の場合は、太平洋や北米では通常の年より気温が高くなったり大雨が降ることがあり、日本では夏に雨が増えて涼しい日が続いたり冬には暖かくなりやすくなります。またラニーニャ現象の場合、太平洋地域での乾燥、東南アジアでは豪雨、日本では夏は猛暑になりやすく冬は大雪が降ることもあります。
ちなみにこの「エルニーニョ」も「ラニーニャ」もどちらもスペイン語で、インターネットで見ると「『エルニーニョ(El Niño)』は『男の子』、『ラニーニャ(La Niña)』は『女の子』の意味」と書いているところが多いですが、元々「エルニーニョ」に関しては、毎年12月ごろに南米のペルーとエクアドルの国境付近の海水温が上昇することがあり、それがクリスマスの時期であることから地元の漁師がその現象を「神の子」イエスを意味する「エルニーニョ(El Niño)」と呼んでいたのが元になっているようです。ですので、「男の子」と言っても英語で言えば「The Boy」、つまり特定の男の子=神の子・イエスなわけですね。
「ラニーニャ現象」のことをかつては、「エルニーニョの反対」ということで「アンチ・エルニーニョ」と呼んでいたこともあったのですが、エルニーニョに上記のような語源があるため、「アンチ・エルニーニョ」としてしまうとアンチ・キリスト的なニュアンスが含まれてしまうということで、「The Boy」の逆ということで「The Girl」を意味する「ラニーニャ(La Niña)」と呼ばれるようになったそうです。
前々回の「台風1号」で書いた台風の命名の仕方もそうですが、命名も何かと気を遣いますね…。
この夏も猛暑になる可能性があるようですので、皆さん、熱中症にはくれぐれもお気をつけください。