ウディ・アレン『アニー・ホール』

こんばんは、スタッフのUです。

最近、腰を落ち着けて本を読んだりできないときなどに、サブスクで映画を観ることが増えました。先日観たのは、ウディ・アレン監督・主演の『アニー・ホール』(1977年)。

ウディ・アレンの作品を観るのは今回が初めてだったのですが、アルビー・シンガー(ウディ・アレン)がカメラに向けて話しかけたり、登場人物の心の声が観客に聞こえてきたり、別々の場所での二人の行動が画面割りで同時に提示されたりなど、今となっては却って新鮮に見える手法が散りばめられていて、それなりに楽しく観られました。英語がわかって、そしてアメリカ文化(あるいは少なくとも、いわゆるアメリカン・ジョーク)に精通していれば、もっと楽しめたのだろうなとは思いますが。

映画をそんなに観たことがあるわけではない私にとっても、クリストファー・ウォーケン(『ディア・ハンター』でロシアン・ルーレットにはまりこんでいくニック役の俳優)は出てくるわ、シェリー・デュバル(『シャイニング』のジャック(ジャック・ニコルソン)のパートナーのウェンディー役の俳優)は出てくるわ、ポール・サイモン(あのサイモン&ガーファンクルのポール・サイモンです)は出てくるわ、本筋とは関係無いところでも色々と楽しめました(クリストファー・ウォーケンのドライブのシーンは声を出して笑ってしまいました)。

映画を観た本数がとても少ないので、いわゆる「シネフィル」的な楽しみ方は到底できる気がしませんが、それでも少しずつでも知っていくと、色々なところが繋がってきて楽しみ方が増えていきそうです。

医療や学問の世界でも、知識として完璧にパッケージ化されたものなんてあり得ませんし、未知の領域を切り開いていくのがその宿命であり、面白みでもあるのだろうと思います。色々な方向性をもって掘り進めていくうちに、思わぬところがふと繋がったりする(いわゆるセレンディピティってそういうものかという気がします)。その「ふと」に繋がるべく、今後もいま進めている事業をしっかり掘り進めていきたいと思います。

むきやうさみふはなかしし

こんばんは、先週皆さんに「体調崩されていませんか?」と言いながら、自分が風邪を引いたスタッフ・Uです。私はもっぱら鼻から風邪が始まるのですが、まさかこれは花粉症?(今のところまだ花粉症にはなっていません)

さて、タイトルの文字列、聞いたことがある方はいるでしょうか?聞いたことがない方にとっては何かの呪文のようですね。

これ、実は旧暦での月の呼び名(和風月名)の覚え方の一つなんです。

…睦月(つき)(1月)

…如月(さらぎ)(2月)

…弥生(よい)(3月)

…卯月(づき)(4月)

…皐月(つき)(5月)

…水無月(なつき、なづき)(6月)

…文月(づき、みづき)(7月)

…葉月(づき、つき)(8月)

…長月(がつき、がづき)(9月)

…神無月(んなづき)(10月)

…霜月(もつき)(11月)

…師走(わす)(12月)

以上のように月名のあたま一文字を順に並べたものになっているわけです。

読み方も、月名の由来の説も色々ありますが、例えば今月3月の「弥生」で言えば、「木草弥生い茂る(きくさいやおいしげる)月」、つまり「草木が生い茂る月」という意味の言葉から来ているという説があるようです(今回の記事は、私が「あぁ、もう弥生、三月だなぁ」と思ったことがきっかけで書いています)。

私たちがいた塾では、この暗記法を

「無経、三味婦、鼻が獅子」

という、まったく意味のわからないこじつけの文で覚えさせられましたが、こういうものは意味がなくてもとにかく覚えてしまえばいいんですものね(そして実際、そこから40年近くが経とうというのに未だに忘れません…)。

その一方、丸暗記が難しいものもあります。たとえば高校数学の「三角関数」の単元では、いわゆる「加法定理」を筆頭に公式が山のように出てきます。「倍角の公式」、「半角の公式」、「三倍角の公式」、「和⇄積の公式」など。

たとえば正弦(sin)の加法定理は

sin ( α ± β ) = sin α cos β ± cos α sin β

で、この公式の覚え方として有名なものは「咲いた(sin)コスモス(cos)、コスモス(cos)咲いた(sin)」だと思いますが、この調子で他の公式を覚えようと思うとかなり大変です。

でも、cosの加法定理を(できれば余弦定理を使った証明のしかたもセットで)覚えておけば、あとの公式はそこから全て導いていくことができます。

もちろんその導き方を覚えておく必要はありますが、丸暗記しようとした場合は公式を忘れてしまうともうどうしようもありませんが、導き方(考え方)を覚えてさえいれば、公式を忘れても自分でなんとか作れますし、暗記にさく労力を減らすことができます。

理詰めで把握できるところはトコトン理詰めで、覚えるしかないところは効率も意識しつつ何度も何度も触れる。私たちの仕事の中でもしっかり意識していきたいところです(もっとも、受験勉強と違って、私たちは忘れたら調べたらいいだけなんですけどね…)。

大雪にご注意

こんばんは、スタッフのUです。

歩いていると汗ばむぐらいの気候もあれば、急にぐっと冷え込んだり、皆さんは体調を崩したりしていないでしょうか?風邪引きの人(新型コロナウイルス,インフルエンザB型含む)も増えてきているようですので、手洗い・うがい(できれば鼻うがい)をしっかり励行するようにいたしましょう。

東北の太平洋側では大雪への注意が必要なようです。

東北太平洋側で記録的大雪 夕方まで厳重警戒 岩手県沿岸北部 不要不急の外出控えて

車の運転中に大雪で立ち往生した際、怖いものの一つが一酸化炭素中毒です。マフラーが雪で覆われると、行き場を失った排気ガスが床下などに溜まり、車内に入り込んでくるために起こるようですね。「道路緊急ダイヤル(#9910)」や「JAF(#8139)」に救援を求めて、マフラーが雪で埋もれないようこまめに除雪することが必要になってきます。

もっとも、先の新型コロナウイルスの件にしてもそうですが、できるだけ不要不急の外出は控えるのがよさそうですね。

春はもうすぐそこです。皆さん、どうかくれぐれもご安全に。

神曲

こんばんは、スタッフのUです。

先日、某大手書店に行ったときのことですが、文庫本のコーナーで本を物色していると、近くにいた学生とおぼしき二人が文学作品について語り合っていました。

最近の作家の名前が出てくることはほとんどなく、シェイクスピアだゲーテだカミュだドストエフスキーだプルーストだとなかなかに硬派な名前が相次いで出てきて、

「今どきの子たちでもそんな作品を読むんだなぁ」

といたく感心しておりましたら、そのうちの一人の子が

「ほら、ダンテの『かみきょく』とかさ」

と。

やはり今どきの子でした、読み方が(ダンテの作品の邦題の読み方は「しんきょく」ですね)。

いや、これがダメだと言いたいわけではないです。読み間違いは誰しもよくやりますよね。ただ、知識をアップデートしていく際には、日常の思い込みの罠にはまらないよう常々気をつけておかねばならないな、と身が引き締まるおもいがしたという話でした。

倍数判定法、ふたたび(解答編)

こんばんは、スタッフのUです。

今回は先週お出しした問題の解答編です。

問題はこうでした。

「各桁が1と2だけでできている6桁の整数(たとえば121212や212212など)があります。この数が64の倍数であるとき、その数を求めなさい。」

ヒントとして「2nの(nは自然数)で表される整数の倍数判定法」「下n桁が000…0(0がn個)か2nの倍数」であることを示していました。

64は26ですので、2,4(=22),8(=23),16(=24),32(=25)の倍数です。

「2の倍数」ということは「下1桁が0か2の倍数」なので、下1桁は「2」です。

「4の倍数」ということは「下2桁が00か4の倍数」で、下1桁は「2」と確定していますので、下2桁は「12」とわかります(22では4の倍数になりません)。

「8の倍数」でもあるということは「下3桁が000か8の倍数」で、下2桁が「12」と確定していますので、下3桁は「112」とわかります(212では8の倍数になりません)。

以下同様に、下の位から順に数字を確定させていきます。

「16の倍数」でもあるということは「下4桁が0000か16の倍数」で、下3桁が「112」と確定していますので、下4桁は「2112」(1112では16の倍数になりません)、

「32の倍数」でもあるということは「下5桁が00000か32の倍数」で、下4桁が「2112」と確定していますので、下5桁は「22112」(12112では32の倍数になりません)とわかります。

下5桁が「22112」と確定していますので、64の倍数であるこの6桁の整数は「122112」(222112では64の倍数になりません)と1通りに確定できます。

いかがだったでしょうか?

基礎の積み上げで思わぬ難題にまで手が届くケースがありますね。基礎というのは決して「簡単なこと」ではなく、「一番の土台になるもの」です。私たちも基礎をしっかり積み上げていくことで、医療の問題に取り組んでいきたいと思っています。