日本に島はいくつある?

こんばんは、スタッフのUです。

今日は、某サイトのニュース記事で目にしたお話を。

言うまでもなく日本は島国なわけですが、日本に島がいくつあるか皆さんご存知ですか?

ここでいう「島」は、

  1. 法令等(離島振興法、有人国境離島法等)に基づく島
  2. A.のほか、国土地理院の電子国土基本図を用いて、周囲の長さが100m以上の陸地
  3. B.において、自然に形成されたと判断できる陸地。なお、湖や沼など内水面にある陸地は対象外。

という条件を満たすものとします。

では、予想して以下の中から選んでみてください。

  1. 約3,500島
  2. 約7,000島
  3. 約14,000島

「え?一番少なくても3,500島?」と驚かれた方も多いのではないでしょうか。

では、ヒントです。

最も島が多い都道府県は長崎県で、1,479島あります(正直に告白しますと、私が予想した島の数はこれの半分以下でした…)。

皆さん、選びましたか?

正解は…

実はなんと「3」 の「約14,000島」です(正確には14,125島)。

この正解を聞いて、ひょっとするとこう思った方がいらっしゃるかも知れません。

「え?日本の島の数は6千いくつと聞いた記憶があったから2番を選んだんだけど?」

と。

実は、37年前(1987年)に海上保安庁が計数して公表した島の数は6,852島だったのですが、去年(2023年)国土地理院が上記の条件で島を改めて計数したところ、計測技術の向上などの影響で2倍近くの14,125島になったということです。

日本の島 数え直しで2倍以上に 最多は長崎 北海道が次ぐ-NHK政治マガジン(2023年2月28日)

技術の向上によって、医療も含めて色々なものの精度が上がっていきますね。もちろんそれを使いこなす人間側の能力が大切なのですが。

台風1号

こんばんは、スタッフのUです。

昨日27日(月)未明にこんなニュースがありました。

台風1号発生、史上7番目の遅さ…あす広い範囲で警報級大雨の恐れ : 読売新聞オンライン

「史上7番目の遅さ」とあるので、統計のある1951年以降、台風1号の発生が最も遅かったのがいつだったのか調べてみると、1998年の「7月9日」だそうです。

逆に、台風1号の発生が最も早かったは、なんと!2019年の「1月1日」!でも、1951年以降の74年で、1月に台風1号が発生したのは27年もあるようで。

台風に関しても調べ始めると色々なことが出てきますね。

Q1. 台風とハリケーンとサイクロンの違いは?

A1. 基本的には地理的な位置によって区別されますが、サイクロンがちょっとややこしいですね。

  • 台風…北西太平洋(正確には北半球の東経100度〜東経180度)に位置する熱帯低気圧
  • ハリケーン…北部大西洋、東部北太平洋(北半球の西経140度より東)、中部北太平洋(北半球の西経140度〜西経180度)および南東太平洋(南半球の東経160度より東)に位置する熱帯低気圧
  • サイクロン…サイクロンは一般の「低気圧」の総称で、その意味では台風もハリケーンもサイクロンの一種ということになりますが、台風とハリケーン以外の場所(インド洋・南太平洋など)に位置する強い熱帯低気圧を指すこともあります。

上記のように、位置によって呼び方が決まりますので、ハリケーンが西経(東経)180度を超えて、北西太平洋に入ってくると台風と呼ばれることになります。

Q2. 台風とタイフーン(Typhoon)は同じものか?

A2. 厳密には、定義が異なるようです。

日本の気象庁は、最大風速が34kt(ノット)(秒速約17.2m)以上の熱帯低気圧を「台風」と呼びますが、国際的には最大風速が64kt(秒速約32.7m)以上の熱帯低気圧を「タイフーン(typhoon)」と呼ぶそうです。ちなみにハリケーンも、この最大風速64kt以上の熱帯低気圧を指すようです。どうりでアメリカのハリケーンのニュースなどを見ていて、日本の台風よりも被害が甚大な印象を受けるわけですね。

Q3. 台風の名前はどうやって決まる?

毎回知恵を絞って命名しているわけではなく、2000年以降は、台風委員会(日本含む14カ国等が加盟)が140個の固有の名前(加盟国などが提案した名前)を付けることになっているそうです。2000年の台風1号にカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ(Damrey)」というアジア名が付けられ、以後、発生順にあらかじめ用意された140個のアジア名を順番に用いて、その後再び「ダムレイ」に戻る仕組みだそうです。

台風の番号とアジア名の付け方(気象庁)

今回の台風1号は「イーウィニャ(Ewiniar)」ですので、このリストの9番目ですね。日本からは、様々な理由があって「コイヌ」や「ヤギ」や「ウサギ」などの星座名に由来する名前が提案されているようですが、なんとも緊張感が削がれるような…。

ともあれ、まだこの後も大雨が続くようですので、皆さま、どうかお気をつけて。

仕事でもそうですが、危機的な状況になってから諸々振り返ったり準備したりするのでなく、日頃から危機管理と準備を怠らないように心がけていきたいものですね。

『ミルクの中のイワナ』

こんばんは、スタッフのUです。

先日、タイトルにある『ミルクの中のイワナ』という映画を観てきました。

『A TROUT IN THE MILK / ミルクの中のイワナ』公式サイト

研究者や漁業協同組合の組合員や釣り人などの証言を集め、イワナの生態や現状などを浮き彫りにしていくドキュメンタリーだったのですが、とても面白いものでした。

映画の中で色々興味深い話があったのですが(養殖業の稚魚放流をしてもイワナを増やすことには繋がらないという話や、環境DNA分析の話など)、その中でも特に面白かったのが、ハリガネムシが繋ぐエネルギー流の話でした。

イワナはかなり獰猛な肉食性の魚だそうで、口に入るサイズであればヘビやネズミなどを食べたりもするそうなのですが、バッタ目の陸生昆虫であるカマドウマを食べているケースが見られる、と。翅が無い陸生昆虫のカマドウマが、なぜ水の中で生きるイワナに食べられているのかについては、ながらく謎だったのですが、その謎を解く鍵が寄生虫のハリガネムシです。

流れは以下のようになっています。

 寄生虫のハリガネムシが水中に卵を産む。

→孵化した幼生は、カゲロウなどの水生昆虫に食べられ、そこでシスト(厚い膜に包まれた休眠状態)となる。

→カゲロウは、シストを体内に抱えたまま羽化し、陸上に飛び立つ。

→陸上に出てきたカゲロウを、陸生昆虫のカマドウマが食べる。

→ハリガネムシのシストは、カマドウマの体内で休眠から目覚めて成長を遂げる。

→成虫になったハリガネムシは、宿主であるカマドウマを操り(!)水辺に誘導する。

→水辺に誘導されたカマドウマをイワナが食べる。

→そのイワナの体内から脱出したハリガネムシが、また水中に卵を産む。

→…(以下、くり返し)

…すごくないですか?

寄生者(ハリガネムシ類)が駆動する渓畔生態系のエネルギー流の解明(京都大学)

いくら科学が発達しても、自然は常に果てしない奥深さを見せ続けてくれますね。あ、これはもちろん科学が無力だと言いたいわけではありません。自然の雄大さに畏怖の念を抱くとともに、そこで私たちが学び続けられることはいくらでもあるという、ある意味とても清々しい感慨です。

あれもこれも太陽フレアのせい?

こんばんは、スタッフのUです。

太陽表面で起こる爆発「太陽フレア」が大規模に起きているようですね。

太陽内部の熱を磁場の力で抑えている「黒点」の周辺で、抑えきれなくなった熱が爆発する現象が「太陽フレア」です。小規模の「太陽フレア」は頻繁に起きているのですが、大規模なものは約11年周期で太陽の活動が活性化する際に起きやすくなるのだそうです。

太陽フレアが起きると太陽からガスが放出され、爆発の8分後に紫外線やX線などの電磁波が、30分から十数時間後には高エネルギーの粒子が、1〜3日後には電気を帯びたプラズマなどがそれぞれ地球に到達します。

その結果、通信障害や人工衛星のシステム障害が起きたり、GPSによる位置測定に大きなズレが生じたり、電気系統に異常が生じたりなどのトラブルが起きる可能性が指摘されています。

GPSは、人工衛星から送られる電波が地上に到達するまでの時間を利用して位置を測定しますが、太陽フレアの影響で、地球の周りにある電離層の粒子の密度にばらつきが生じると、その時間を正確に測れなくなるため、位置が正確に測れなくなるのだそうです。

また、通常であれば、地球の磁場によってブロックされている粒子やガスが磁場の内側にまで入り込んでくる影響で、送電線に異常な電流が発生して、電力設備が故障したり停電したりする可能性もあるようです。

悪い影響ばかりでもありません。先日はこの太陽フレアの影響で日本でもオーロラを観測できるところがあったとか。

兵庫や愛知でもオーロラ観測 「太陽フレア」影響で20年ぶり規模か | 毎日新聞

インターネットでは、健康への影響を懸念する声もあるようですが、今の時点ではその因果関係を示した論文などは無さそうですので、なんでもかんでもオーロラのせいにするわけにはいかなさそうです。この手の流言蜚語には注意が必要ですね。

それよりこの気温差の方がよほど健康に影響がありそうです…。皆さん、くれぐれもご自愛ください。

モンスター

こんばんは、スタッフのUです。

タイトルは、ピンク・レディの曲でも浦沢直樹のマンガでもなく、昨日世界戦のタイトルマッチを行ったボクサー井上尚弥のニックネームです。

皆さん、先日の試合はご覧になりましたか?井上が所持するWBC, WBO, WBA, IBFの四団体のベルトにルイス・ネリが挑戦した世界スーパーバンタム級タイトルマッチ。

入場の際に井上の表情にいつもにはない力みが見られて「あれ?珍しく気負ってる?」と心配になり、1ラウンドに井上がダウンを奪われたシーンではどうなることかと思いましたが、そこはさすが井上尚弥。ダウンをとられたところからも冷静に立て直し、3ラウンドあたりからは完全に相手との距離をコントロールして、5ラウンド, 6ラウンドとネリからダウンを奪ってのTKO勝ち。

優秀なチャンピオンになると、相手の得意パターンに対しても1回見ただけで対応し、別の選手とのスパーリングではなかなか掴めない実際の相手との距離感覚も、試合開始後の数ラウンドで調整する、というような話を聞いたことがありますが、まさにその実例のような試合でした。まさにモンスター。

人間、誰しも失敗をしてダウンを喫することもありますが、ダウンをしないようにすることより、そのダウンからどう立て直すかの方が大切だな、と改めて思いました。