こんばんは、先週皆さんに「体調崩されていませんか?」と言いながら、自分が風邪を引いたスタッフ・Uです。私はもっぱら鼻から風邪が始まるのですが、まさかこれは花粉症?(今のところまだ花粉症にはなっていません)
さて、タイトルの文字列、聞いたことがある方はいるでしょうか?聞いたことがない方にとっては何かの呪文のようですね。
これ、実は旧暦での月の呼び名(和風月名)の覚え方の一つなんです。
む…睦月(むつき)(1月)
き…如月(きさらぎ)(2月)
や…弥生(やよい)(3月)
う…卯月(うづき)(4月)
さ…皐月(さつき)(5月)
み…水無月(みなつき、みなづき)(6月)
ふ…文月(ふづき、ふみづき)(7月)
は…葉月(はづき、はつき)(8月)
な…長月(ながつき、ながづき)(9月)
か…神無月(かんなづき)(10月)
し…霜月(しもつき)(11月)
し…師走(しわす)(12月)
以上のように月名のあたま一文字を順に並べたものになっているわけです。
読み方も、月名の由来の説も色々ありますが、例えば今月3月の「弥生」で言えば、「木草弥生い茂る(きくさいやおいしげる)月」、つまり「草木が生い茂る月」という意味の言葉から来ているという説があるようです(今回の記事は、私が「あぁ、もう弥生、三月だなぁ」と思ったことがきっかけで書いています)。
私たちがいた塾では、この暗記法を
「無経、三味婦、鼻が獅子」
という、まったく意味のわからないこじつけの文で覚えさせられましたが、こういうものは意味がなくてもとにかく覚えてしまえばいいんですものね(そして実際、そこから40年近くが経とうというのに未だに忘れません…)。
その一方、丸暗記が難しいものもあります。たとえば高校数学の「三角関数」の単元では、いわゆる「加法定理」を筆頭に公式が山のように出てきます。「倍角の公式」、「半角の公式」、「三倍角の公式」、「和⇄積の公式」など。
たとえば正弦(sin)の加法定理は
sin ( α ± β ) = sin α cos β ± cos α sin β
で、この公式の覚え方として有名なものは「咲いた(sin)コスモス(cos)、コスモス(cos)咲いた(sin)」だと思いますが、この調子で他の公式を覚えようと思うとかなり大変です。
でも、cosの加法定理を(できれば余弦定理を使った証明のしかたもセットで)覚えておけば、あとの公式はそこから全て導いていくことができます。
もちろんその導き方を覚えておく必要はありますが、丸暗記しようとした場合は公式を忘れてしまうともうどうしようもありませんが、導き方(考え方)を覚えてさえいれば、公式を忘れても自分でなんとか作れますし、暗記にさく労力を減らすことができます。
理詰めで把握できるところはトコトン理詰めで、覚えるしかないところは効率も意識しつつ何度も何度も触れる。私たちの仕事の中でもしっかり意識していきたいところです(もっとも、受験勉強と違って、私たちは忘れたら調べたらいいだけなんですけどね…)。