12ラウンド

こんばんは、スタッフのUです。

先日、井上尚弥選手のボクシングの世界タイトルマッチがあったようですね。相手選手が途中で腰を痛めてのTKO (7ラウンド)という、今まで見たことも聞いたこともない幕切れだったようですが(相手のヘドニー選手のご無事をお祈りします)。

試合後のインタビューで井上選手が「12ラウンドを通して試合を組み立てようと思っていた」と語っているのをネットの記事で見てふと思い出したことですが、昔はボクシングの世界タイトルマッチは15ラウンド制だったんですよね。それが12ラウンド制になった理由としてよくいわれるのは、いわゆる「リング禍」、つまり試合中での打撃が元で選手が重傷を負ったり最悪の場合亡くなってしまうという事態を避けるため、というものです。

1982年11月、韓国のキム・ドゥック選手がチャンピオンのレイ・マンシーニ(アメリカ)に挑んだWBA世界ライト級タイトルマッチで、14ラウンドでTKO負けしたキム選手が試合の数日後に亡くなった事件が大きく影響をしていると言われています(悲劇はこれだけにとどまらず、のちにキム選手の母親が自殺し、試合を捌いたレフェリーまで自殺、相手のマンシーニ選手まで再三自殺未遂をするなどの悲しい事態となってしまったようです…)。そこでWBC (WBAではなく)が、ラウンド数を15から12に変え、WBA、IBFがそれに追随した…と一般的には言われています。

しかし、12ラウンド制にすることで試合がよりコンパクトになり、観客にとっても観やすく、テレビ放映に適した長さになる、など興行的なものが理由だったという説もあるようです。

シルヴェスター・スタローンが監督・主演を務めた映画「ロッキー」シリーズではどうだったのだろうと思って調べてみると、「ロッキー」(1976年),「ロッキー2」(1979年)のみならず、1985年の「ロッキー4 炎の友情」にいたるまで、タイトルマッチのシーンはすべてなぜか15ラウンド制で描かれているようです。なぜでしょうね…。

中には「12ラウンド制になってからタイトルマッチがつまらなくなった」という意見もあるようですが、私たちが見たいのはスポーツであって、残酷なショーではないはず。何事も健康第一です。私たちも、自分自身の健康に十分留意し、無理なく皆さんの健康のために奉仕できればと思います。

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